井坂博文の京都市議会における論戦
            ※この内容は私の責任で編集したものです

03年11月市会 03年9月市会 03年5月市会 03年2月市会
04年11月市会 04年9月市会 04年5月市会 05年2月市会
05年11月市会 05年9月市会 05年5月市会 05年2月市会
06年11月市会 06年9月市会 06年5月市会 06年2月市会
07年11月市会 07年9月市会 07年5月市会 07年2月市会
08年11月市会 08年9月市会 08年5月市会 08年4月特別委員会 08年2月市会

2009年2月市会予算特別委員会
市長総括質疑(3月11日)での私の質問大要

●京都未来まちづくりプランと21年度予算案による市民負担増路線の見直しを

○今議会は、「京都未来まちづくりプラン」と予算案を審議すると同時に、市長就任一年を総括する場もである。市長の政治理念と政治姿勢について真摯な答弁をお願いしたい。

○新年度の組織改正で、総務局と理財局を統合した「行財政局」新設の狙いが明らかになった。「財政再生団体にならないよう、財源不足の解消、効率的な行政運営」が掲げられている。まさにプランの着実な推進が狙い。プラン策定後に発生した「百年に一度の危機」で、市民生活や中小業者は未曽有の危機的状況にある。しかし本会議答弁で市長は「財政再生団体に転落しかねない」の一点張りでプランを最優先する答弁。職場と市民活動の場を900か所回った「現地現場主義」をいうが、市民生活に心を寄せる姿勢が見えてこない。その象徴が学校給食費の値上げ問題で、国の臨時交付金を活用して値上げを回避するよう求めたところ「国の交付金は来年度適用できないから」と教育長の答弁。来年の話をしている時ではない。「目の前の負担を何とかしよう」という姿勢がない。

(答弁→門川市長)100年に一度の経済、金融危機で市民生活、雇用が大変な事態になっている。緊急対策本部を設置し、セーフティーネットの構築や中小企業対策も昨年の800億円から1500億円に増額してきた。財政健全化法が施行され、政令市で唯一京都市が実質赤字となっている。財政再生団体になれば、京都市が積み上げてきたトップ水準の福祉行政、教育など様々な施策を瓦解させることになる。それを避けることも重点になる。学校給食費については、緊急対策で使えるのは20年度予算で、来年度に活用することは国が認めていない。

○20年度の緊急補正であれば、20年度の支出を抑えて、その分を来年度に回すことは十分可能。あらゆる手立てを尽くして値上げを押さえ、市民生活を守るという視点がない。市民負担増に対する市民の怒りの声。市会議員団が発行した全戸配布ビラに対して数十通の返信ファクスやメールが届いている。「いろんな値上げを私は許せない。家族3人年収200万円弱の所得世帯です。これから成長していく娘にどうやってお金を用意してあげればいいのかわからない」「市長には、たった1000円でも私たちには3日分の生活費です。安易な値上げなどせずもっと考えてほしい」など、いずれも切実な声と実情が書かれてある。このような時には発想の転換が必要。神戸市では利用が伸び悩む市営地下鉄海岸線の運賃を半額の100円に値下げし、乗客増をはかり赤字を解消する予算案を提案している。本市でも横大路運動公園体育館の利用料は前回改定で値下げし利用者は6倍増、今回もさらに値下げし利用者増をはかる。男女共同参画センターのビデオシアターも同じく値下げをして利用者を増やそうとしている。これこそ市長の言う「ピンチをチャンスに」だ。これらの視点を予算案のすべてに生かすよう求める。

(答弁→門川)給食費は、今年の子どもが食べる食材について払うものであって、今年の予算で来年度活用できる制度ではない。神戸市の例は、京都市とは財政構造が違う。良い点だけを取り上げられても困る。保育園のプール制も京都市だけ。障害者の就労支援も神戸市とは比較にならないくらい取り組んでいる。全国トップの行財政改革を行い、全職員の給与もカットしており、安易な値上げは一切やっていない。

○他都市の例だけでなく本市でもやっていることを紹介した。それを広げる視点が必要だ。

●まちづくりプランによる財政不足キャンペーンの見直しを 

○財源不足見込みの根拠であった交付税削減の流れは初年度で崩れ、地方交付税と臨時財政対策債を加えると、前年度よりも増えている。総務大臣も「三位一体改革は失敗の部分があった」と国会答弁した。「失敗の部分」とは「地方交付税の削減が地方を苦しめている」と説明。小泉構造改革推進当時の総務大臣は今の麻生首相、自らの内閣を否定する勇気ある発言。国の補助金と交付税カット4.7兆円、税源移譲は3兆円、国の財政再建のみを優先した構造改革路線に今こそノーの声をあげるべき。

(答弁→門川)総務大臣が、「地方交付税の削減が、財政力の弱い自治体に非常に大きな影響を与えた影の部分がある」と答弁したが、全くその通りだと思う。地方交付税は5年前1300億円を超えていたが今年度は800億円、500億円以上の減額。税収はその半分しか増えていない。三位一体改革が、京都市のような財政基盤の脆弱な自治体に与えた影響は決定的である。国に対して、国と地方のあり方も含めて改革を迫っていきたい。

○財源不足解消のために市債発行と市債残高を抑える方針。プランと予算説明では「将来に負担を先送りしない」というが、高速道路関連事業は21年度総事業費93億円に充当する一般財源は2千万円、市債の充当は40億円、進めれば進めるほど借金が増えるのが高速道路。委員会での指摘に「道路は将来の市民も恩恵を受けるから負担の公平化だ」と強弁、まさに二枚舌であり矛盾する答弁。他の建設市債発行を抑制する中で高速道路関連だけ特別扱いではないか。政策推進プランでは「未着工3路線についてあり方を検討する」と結論を先送り。市長の言う「スピード感」と程遠い。財政上からも「事実上の凍結」(昨年11月市会答弁)ではなく「中止」を。あわせて斜久世橋線の中止を求める。

(答弁→門川)高速道路の市債発行も含めて、トータルの市債発行額も、発行残高も減額した。実質275億円減っている。長期的事業については、国の補助金と市債発行で負担の平準化をはかることは十分考えていきたい。斜久世橋線については、全力をあげ予定通り建設をすすめる。未着工3路線については、交通体系のあり方も含めて、再検討していく。

○理財局が発行する財源対策の市債は増えている。斜久世橋線については、あらためて中止を求める。

●無駄と不要不急事業の見直しを

○焼却灰溶融炉建設、330トンの処理がフル稼働すればランニングコストは年間18億円、運転にかかる人員は40〜50人、人件費は最低でも2億円。あわせて約20億円。環境局質疑で「最大の見通し」と答弁があったが、歳出見込みはMAXで見るのが当然。現時点で埋立地は30年使える。財政支出を抑えるのであればまず溶融炉の稼働中止を。

(答弁→星川副市長)22年の歳月と500億円以上の経費をかけた東部山間埋め立て処分地は京都市の大切な財産で、1年でも長く持たせることが重要。京都の将来にとって不要不急ではなく重要なプロジェクトである。運転に当たっては節減に努めたい。

○総務事務センターのシステム構築と運用に6年間で30億円、1年間で5億円の経費。この電算化システムは疑問が多い。理財局ではシステム構築の不具合で異常な超勤(市長部局ワースト10のうち8人が理財局職員)とアルバイト雇用による人件費の増大は深刻。入札における不透明さも指摘されている。これでどうして職員のモチベーションが上がるのか。先を考えて電算化の必要性は否定しないが、今なぜ急いで導入が必要なのか。見直して実施を先送りすべき。

(答弁→星川)総務事務センターのシステム構築は喫緊の課題で、職員90人の削減と超勤の削減に役立つ。

 2009年1月28日 「京都未来まちづくりプラン、学習と懇談のつどい」での井坂博文の報告を紹介します

「京都未来まちづくりプラン学習と懇談のつどい」への報告

                     2009年1月28日 市会議員団 井坂

 昨日(27日)、京都市は「京都未来まちづくりプラン」を発表。昨年から急速にすすむ景気悪化にともなう雇用と暮らしの不安が増大する下で、この「プラン」が京都市民の現在と未来に何をもたらすのかについて報告する。報告の柱は、@京都市における雇用と暮らしを守る運動の現状と成果、A「京都未来まちづくりプラン」のもつ危険な狙いと内容、Bたたかいの課題と展望について、の三点。

 まず、「百年に一度の政治災害」には「百年に一度の行政支援」が求められている。その点で行政を動かし、議会をリードした市会議員団の調査と論戦の成果は大きい。詳しくは資料を参考に。

10月には「深刻な子どもの無保険解消を申し入れ」をおこない、11月に京都市は105人の子どもに保険証を交付することを決定。11月には、市長に「来年度予算編成における要望書」を提出し、その内容で11月市会の論戦に生かした。その中で、来年度の介護保険料引き下げ、保育料三年間据え置きが表明され、市長を本部長に「経済・雇用・暮らし対策本部」を設置、などを実現。12月には、経済・雇用・暮らしに関する「第一次緊急申し入れ」をおこない、市は派遣元である市内700事業所へ雇用の維持・確保の要請を行い、解雇者に市営住宅の提供を決定。さらに、年末には「年末年始の緊急対策を求める第二次申し入れ」をおこない、市は融資の相談窓口の期間延長、宿泊臨時対応、などを実施。さらに地元金融機関などと懇談。1月には、「第三次緊急申し入れ」をおこない、年度内の臨時職員雇用(50人)、妊婦健診公費負担14回へ拡大、などが発表。また、行政区の党組織、労組、民主団体、NPOなどによる生活相談・救済・支援の熱い連帯活動と協力して奮闘してきた。

 今、「百年に一度の政治災害」に対して、国と地方の補正予算・来年度予算の総力で雇用と暮らしを守るために従来の枠を超えた対策を強化することが緊急に求められている。具体的には、第三次申し入れを参考に。最新の情報によれば小池参議院議員の質問趣意書に対して、「機械的に国保証の取り上げはしない。窓口で支払えない旨を伝えれば発行する」との答弁。また、先日の参議院予算委員会では「居住地を失う前に適切に生活保護を適用する」と厚労大臣が答弁。これらの答弁を京都市において厳格に実施するよう求める運動を展開しよう。党議員団も「一人の犠牲者も出さない」ことを合言葉に、金融機関や団体訪問を行い対話と要望を伺い、2月市会で政策提案を行う。行政区での生活相談活動を強め、問題解決と支援のネットワークを構築する。

そういう情勢のもとで「京都未来まちづくりプラン」は市民の現在と未来になにをもたらすのかを明らかにしたい。まずこのプランは「子どもの笑顔、若者の夢、お年寄りの安心と生きがい」を奪う最悪のプランであり、全国に誇る本市の施策や制度の根本を崩し、市民との約束を反故にする内容が大きな特徴。したがって、内容が明らかになるなかで幅広い反対運動が盛り上がっている。40年の歴史をもち、全国にほこる保育水準を維持してきた保育園プール制への財政支援の削減(5億円、保育士の給与カットふくむ)は大きな怒りを呼んでいる。保育園連盟の理事をまきこみ、行政区ごとに創意ある運動が展開されている。現場の協議と合意もなしに学童保育時間延長と利用料値上げの提案に対して、「子どもを三人保育所に預けて仕事。お迎えができなくなる」と悲鳴の声が上がっている。

 ほかにも、特優賃フラット家賃減額補助見直しは家賃の値上げに。市バス生活支援路線補助金の縮減、公営企業への繰り出し金の休止はサービス後退に。各種補助金の見直し(10%程度)、使用料・手数料の軒並み引き上げは団体の活動に大きな支障となる。国保料の単年度収支均衡は保険料引き上げの可能性がある。ごみ袋有料化財源(約10億円)活用事業を他局所管事業にも使えるようにするということは当初の市民約束の反故。総人件費の削減として、職員削減1300人目標を掲げているが、職員団体との事前の協議もなしに提案するという異例の事態。そして、これらの行財政改革執行を目的に理財局と総務局を合体させ「行財政局」に格上げするという組織改正をおこない、バージョンアップを狙っている。

 
プランの背景には国の「自治体財政健全化法」がある。地方の事情を無視する一方的な国基準で「財政の破綻」のレッテルをはり、健全化改善を数値だけで追及。住民の生活や自治に介入し、自治体の役割を否定し、最終的には道州制の導入へ道を開こうとしている。

 市財政危機をつくり出した原因と責任はどこにあるのか、市民と市職員に責任はまったくない。市財政危機をもたらした主要な原因は、小泉構造改革の「三位一体改革」による地方交付税の大幅削減であり、これを文句も言わず受け入れてきた歴代の市政にある。さらに90年代に政府主導ですすめられた大型公共事業中心の「経済政策」と建都1200年事業による膨大な借金を繰り返し、返済が財政運営を困難にさせたことにある。その過程で、京都市は行財政改革を実行し、2004年度からは「1300人の職員削減をはじめ900億円を超える財政効果(=市民負担増)を挙げた」という。しかし結果は、財政再建に失敗し財政危機は解消できず、財源不足を継続している。結局、行財政改革による財政再建路線が失敗したにもかかわらず、繰り返して強力な行財政改革プランで市民と市職員に負担増をおしつけていることに根本的な誤りがある。教訓を生かさず、歴史に無反省な京都市政に未来はない。

 プランにある「964億円の財源不足」についても、その根拠そのものが崩れ始めている点を正確に見ることが大事。未曽有の景気不況によって京都市の市税収入は大きく減額が予測される。一方で、地方交付税措置についても国の措置で大幅に増額される見込み。
景気悪化に伴い市税収入は、政府試算数値(38%減)によると09年度100億円前後の減収見込み。逆に地方交付税は、自治体への配分額4100億円増と財政不足対策の臨時財政対策債の発行許可拡大にともない相当の増収見込み。新たに国が措置する「地域雇用創出推進費」(5000億円)は「自由に使える金」として活用することが可能。ほかに、第二次補正予算での「ふるさと雇用再生特別交付金」「緊急雇用創出事業」などもある。さらに雇用と暮らしの破壊に対する緊急の財政出動を行うとなれば、そもそも964億円という数字すら根拠がなくなる。したがってプランでも括弧書きに修正されている。

 今こそ、地方自治体の責務を最大限発揮させ、暮らしと雇用と地方政治を守るたたかいが求められている。これだけ雇用と暮らしが大変な時だからこそ、地方自治体と首長には@住民犠牲や福祉切り捨て・負担増をやめて、新たな財政出動をおこなってでも市民生活を第一に支援する。A国の地方交付税削減を無条件に前提とするプランの財政見通しと姿勢を改め、「地方交付税を増額せよ」との声をあげる、ことが求められる。山形県知事選挙での変化はそのことを示している。同時に、暮らしと雇用を支えながら、財政を再建する真摯な議論と具体化をはかることが重要であり、市民的な議論が必要。

 プランには、事業主体も財源のめども立たない市内高速道路未着工3路線の中止の明言はなく、明記させる。その他、不要・不急の事業にも大胆にメスを入れよう。すでに条例化されたとはいえ、同和奨学金返済一律免除による影響は18億円にものぼる。これを見直せばこんなことができる、などの提案を。市民に対して無責任の極みは、市民意見の募集(パブ・コメ)。年末年始にも関わらず2871件(113日締め切り)の意見集約がされたものの、プランには若干の文言修正だけでまともに反映させていない。

 最後に、たたかいの課題と展望について。雇用と暮らしを守るたたかいと結んでこそ共同とプランの執行を許さない運動が進む。そのなかで行政の役割と責務を浮き彫りにさせていく。その上で、プランの撤回を求める運動へと発展させよう。129日の府庁包囲緊急行動、3日間の京建労座り込み、市役所前街頭演説会。225日には京都市総行動、211日と38日には暮らしと雇用の大相談会(京都派遣村)、329日の円山府民大集会など、史上最高の規模で成功させよう。

 プランによる具体的負担増は、来年度予算案の発表(212日)にあわせて「年次計画」「実施計画」が策定される。その時点で具体的な内容が判明する。怒りの再組織を。議会に対する請願や署名、議員オルグ、市長に対する要望、関係団体のアピールなど団体の創意と工夫を生かしておこなおう。(例)左京区の福祉要求運動を進める実行委員会など。2月市会開会(219日)、請願締め切り(23日)、本会議質問(2526日)であり、この日程を参考に。


 2008年11月市会での井坂博文の代表質問を紹介します

井坂博文です。日本共産党市会議員団を代表して市長、副市長および関係理事者に質問いたします。

■中小企業振興と地域経済の再生を

 京都は、中小企業の街であり、ものづくりの伝統が京都経済と文化を支え、発展させてきました。ところが、原油高、原材料の高騰、売れ行きの不振によって京都の伝統産業や中小企業の経営は深刻な事態に直面しています。さらに、アメリカ発の未曽有の金融危機が世界と日本の経済に大きな混乱を引きおこしています。マネーゲームがつくりだした金融危機のしわ寄せを中小企業や庶民に押し付けることは許されません。投機マネーへの規制を行い、経済政策の軸足を内需主導へ、家計応援へと大きく切りかえなければなりません。今こそ京都のものづくりと中小企業への支援策の強化と充実が求められています。  府内の中小企業8万社が加入する京都中小企業団体中央会が1117日に開催した「経済危機突破中小企業緊急大会」に招待され参加しました。大会は9月に採択した決議「マネーゲームをはじめとする本来の産業とかけ離れた『虚業』から、生産活動を基礎とし額に汗する者が報われ安定した生活が確保される『実業』の日本を取り戻そう」にもとづき、「投機マネーの規制と虚業に対する課税、消費税の税率引き上げ反対」などのアピールを採択しました。まず、この中央会の決議を市長はどう受け止めますか。市長の認識を伺います。

(細見副市長)今回の決議は、中小企業の切実な訴え。京都は、中小企業の絶え間ない努力によって支えられている「実業」の都市。匠の技、大学の持つ高度な研究成果、産学公連携で京都経済に息づく進取の気風をエネルギーとして果敢に立ち向かう。

 今、金融機関による貸し渋り、貸しはがしがセットで行われていることを市長はご存知でしょうか。ある会社社長の話ですが、銀行から「担保を処分してでも全額返済してくれ。そうしたら新規の融資をするから」と言われて返済したら、とたんに担当者が交替をし「担保がないから貸せない」と融資を断られた。さらに、収益が上がらず財産を切り売りして融資の返済に充てたら運転資金がなくなり、資金繰りに困って融資の相談に行くと「いっそ大変になる前に廃業したらどうか」と「廃業のすすめ」を受ける業者もうまれています。国の「原材料価格高騰対応等緊急保証制度」が創設され、セーフティネット保証5号指定業種が185業種から618業種に大幅に拡大され、保証制度の拡充を求める中小企業のほぼすべてをカバーすることになりました。京都市も、「中小企業支援緊急対策本部」を設置し、中小企業支援センターに「緊急相談窓口」を開設しました。党議員団は不況業種の指定拡大を強く国に要望してきましたし、対策本部と相談窓口の開設は一歩前進と評価するものです。しかし実態は大変です。今こそ効果的で機動性のある対策が急務です。
 そこでお聞きします。1031日の緊急対策実施から昨日までに相談454件、857件の認定をおこない、既に例年の1年分を超えています。緊急相談窓口で5号指定の認定とスムーズに金融機関に紹介する体制とシステムを確立するとともに、ここまできたら中小企業支援センターに融資あっせん業務を復活させたらどうですか。また、これから年末にかけて資金需要はますます高まってきます。市長が対策本部の本部長に座わり、地域経済の貢献のために金融機関に対して、貸し渋りや貸しはがし、ましてや廃業のすすめなど行わないよう強力に要望していただくよう求めます。以上、二つの点に関してお答えください。

(細見副市長)中小業者の利便性、手続きの迅速化を図るため金融機関に直接申し込む方式とした。国の緊急保証制度の創設を受け、本市会で融資拡大のための補正予算をお願いしている。今後とも、中小企業への円滑な資金供給がおこなわれるよう地元金融機関へ要望していく。

■西陣業界へ緊急の支援を

 次に、京都のものづくりを支える伝統産業である西陣は、今、存亡の危機に直面しています。先日西陣で50年以上織を織っている職人さんから聞きました。「今年になってからほとんど仕事がない。仕事がないから夫婦でおにぎり作って敬老乗車証を使って市バスで市内見物に回っている。昨日2週間ぶりに仕事がきたが、ジャガードが壊れた。代替部品を持ってきてもらったら4万5千円かかった。今は2時間織っても1000円にもならない。今のテンポだと年内いっぱいかけて仕事しても修理代にもならない。70歳過ぎているのでいまさら転職もできない。定額給付金をもらってもちっとも嬉しくない。2兆円使うんやったら西陣の仕事おこしに使ってくれ」。市長、50年以上にわたってものづくりの技を磨いてきた人が、こういう状態にある。この厳しい実態をどう受け止めますか。 
 さらに衝撃が走ったのは、創業が大正14年、創立昭和27年、83年の歴史を持つ西陣織の織機製造や部品修理の老舗である北区の大手機料店が12月で廃業するというのです。この機料店は、ダイレクトジャガードなど機械の修理全般を担っており、西陣の会社関係の織機の約半分のシェアを占めています。廃業によって直接取引している業者にとどまらず、西陣業界全体に影響が拡大することが懸念されます。
 そこで廃業の影響を最小限に抑えるために、次の緊急支援策をおこなうよう求めます。@機械修理の技術を保全し、引き続き必要な修理にあたられるようにすること、A技術者の後継者確保とあわせて必要な希少道具の確保のシステムを確立すること、Bそのために繊維技術センター移転に対応して西陣地域にサテライト機能をもった同様の施設を確保すること、C緊急保証制度に加えて、当面の生活と営業支援の緊急融資の実行。以上の四点を求めますが、いかがですか。

(産業観光局長)伝統産業を支えてきた道具や織機など入手困難な状況にある。9月に業界、府、国との連携で京都伝統産業道具類協議会を設置。全国的な共同受発注の仕組みづくりをはじめ、道具類と職人のデータベース化などをおこなう。繊維技術センター移転にともう対応については、業界訪問をおこなうことにより、サテライト機能を確保する。緊急融資については、本市のあんしん借換融資制度等の中でしっかり対応する。

■消費税増税に反対を

 さて、麻生首相が追加経済対策を発表しましたが、目玉とする給付金を提案して以降も内閣で意見がまったくまとまらず右往左往したあげく、すべてを自治体に丸投げしています。国の責任を放棄するものであり、言語道断であります。世論調査でも「給付金を評価する」のはわずか26%、マスコミ報道も「もう断念して出直しを」と散々です。この給付金は、1999年当時の自民・公明による地域振興券の結果をみても、景気対策や経済効果には程遠いことは実証済みです。3年後の消費税増税とセットで給付金をばらまいても、暮らしの不安はなくならないし、景気回復にもつながらないことは明らかではありませんか。まさに「給付のバラマキは一瞬、増税は一生」であります。「公金を使った選挙買収」だと言われていますが当然です。こんな愚策は白紙撤回するしかありません。その一方で、財界が要望していた設備投資減税、海外子会社の利益の非課税化や一部高額所得者に恩恵が偏る証券優遇税制の3年延長も盛り込まれています。大企業・大金持ちの減税の財源を、国民の消費税増税で穴埋めしようとするものではありませんか。麻生首相による3年後の消費税の増税予告は、総選挙でも賛否が問われます。そこで市長にお聞きします。消費税増税は、所得の低い人ほど負担が重く、国内総生産の6割にあたり日本経済の中心を担う個人消費を冷え込ませ、景気回復にとって最悪の税であるとの認識を持っていますか。明確にお答えください。

(理財局長)消費税は、少子高齢化が進展する今日、その役割はますます重要。消費税のあり方については、十分な国民的論議をおこなったうえでより幅広く総合的な検討がなされるべき課題と認識している。

■社会保障費2200億円削減の撤回を求めよ

 次に、国の社会保障政策と後期高齢者医療制度にかかわってお聞きします。
 現在の年金や医療、介護サービスの低下を引きおこした原因は、自民・公明政権が2002年から始めた社会保障費を毎年2200億円削減してきたことにあります。9月市会において全会派一致で「医療や介護制度改悪の元凶になっている社会保障費の抑制路線の中止、撤廃」を求める意見書が採択されました。社会保障費抑制の中止と撤廃を全会派一致で求めた意見書の重み、議会の総意を真摯に受け止めて市長としても発言すべきですがどうですか。お答えください。

(市長)京都市会でいち早く、全会一致による意見書が提出されたことは、誠に意義深いものと認識。地方自治体の財政負担の問題も含め、国に対して意見を述べていく。

後期高齢者医療制度は廃止を

 あわせて後期高齢者医療制度の問題です。1015日には、新たに年金天引きが始った人が300万人増え、同時に65歳から74歳までの方の国保料の天引きが始まり、合わせると857万人が天引きされるようになりました。いわゆる「1015ショック」です。先日、引退された与党の議員さんにお会いしましたところ、「年寄りには早よう死ね、というこんな制度を作ったのは大間違いや」とたいそう怒っておられました。京都市議会は、9月市会において制度廃止を明確に求める意見書を賛成多数で採択しております。参議院では6月に、野党共同提出の廃止法案が可決され、衆議院で継続審議となり、総選挙の結果しだいで制度の廃止は可能です。そこで、市長は9月市会で採択された意見書をどう受け止めていますか。議会の意思を尊重して、市長として国に意見をあげるおつもりはありませんか。どうですか。

(山崎副市長)本制度は持続可能な医療保険制度を実現するため創設された。高齢者医療制度そのものの見直しについて、現在国においても幅広い論議がすすめられており、注視していく。

■「京都未来まちづくりプラン」について

 続いて、「京都未来まちづくりプラン」についてお聞きします。
 7月にプランの骨子が発表され、8月には「サマーレビュー」と称して、国基準を上回る単独事業やイベント事業の見直し、団体への補助金の削減、外郭団体派遣職員の人件費削減、遊休土地の売却、そして市民サービスの見直しなどを検討したと聞き及んでおります。ところが、その進捗状況とプランの原案は9月に出される予定が11月になってもいまだに発表されておりません。市長は先の記者会見で「プランの確定は来年にずれこむ」とまで言っております。市長には、自ら市政運営の基本と位置付けるプランがまとまらないまま予算編成をおこなうという異常事態になっているという認識がありますか。
 なぜプランがまとまらないのか。国の「構造改革」路線に従い策定したこれまでの市政改革プランでも財源不足は解消できず、基本路線そのものがゆきづまっているからではありませんか。幹部職員からも「もうやってられない」という声があることを市長は認識していますか。そこで市長にお聞きします。市役所内部でもまとまらない、市民にも明らかにできないプランならば、策定そのものを潔くやめたらどうですか。明確な答弁をお願いします。
 このような手続的なひどさとともに、プランは内容的にも大変ひどいものです。市長のめざす市政のあり方は、「『市民の声を反映する市政』から『市民と共に汗する市政』へ。『足りない所を批判し・批判される関係』から『足しあう関係・高めあう関係』に。」としています。これは、市民の声や批判的意見を聞かない、行政の公的責任を薄めることの宣言ではありませんか。
 2004年に出された「改革プラン」の時も「市の財源不足、財政危機」が言われましたが、京都高速道路計画をいっさい見直さず、716億円もつぎ込み、さらに、キリンビール跡地に民間プロジェクト誘致、京都駅南口には大型商業施設誘致と大型開発を推進してきましたが、いずれの計画も現在、見直しを余儀なくされているものばかりであります。そういう事業が財政危機を拡大したことへの総括や反省もないまま、市民にそのツケを回すことは行政の責任放棄ではありませんか。プランは「今後の3年間で財源不足見込み額は964億円。このままいけば財政再生団体になり、国の管理の下に置かれる。そうなれば国保料は34%の値上げ、保育料は48%の値上げになる」と市民を脅かしています。そして、「再生団体にならないよう財源確保のために、京都市独自の事業を見直し、サービスを受ける市民に負担をしてもらう」と施設利用料や国保料、保育料の値上げなど市民負担増をおしつけようとしています。今でも、払いたくても払えない国民健康保険料の滞納世帯は18年度決算で過去最高の5万2000世帯にものぼっているのに、保険料が値上げされれば保険証の取り上げがさらにすすみ、「生活の格差による死亡」という悲惨な事態がますます広がるではありませんか。また子どもの就学援助を受ける世帯が20%を超え10年前の2倍となっています。京都市の調査でも、子どもを産む人数が理想より少ない理由の6割は「経済的余裕がない」ということです。これで保育料が値上げされれば、ますます少子化がすすみ、京都の未来はどうなるのでしょうか。
 さらなる市民負担増は、貧困と格差をさらに拡大することは明らかであります。これでは京都の未来をつくるどころか、京都の未来を破壊するプランでありませんか。改めて「京都未来まちづくりプラン」の撤回を求めます、いかがですか。

(市長)骨子発表後1000件を超える意見が寄せられた。高い関心がある。縦割りを排し、意見を踏まえ全庁的に議論をしており、ほぼプラン(案)がまとまりつつある。964億円の財源不足を解消するとともに、ピンチをチャンスに変え、決して縮小一辺倒ではなくマニフェスト124項目をはじめ、必要な施策、事業を実現する羅針盤だ。プラン(案)をもとに議会、市民の意見をいただき、「共汗」と「融合」の観点から磨き上げ、政策の推進と行財政改革と創造の取り組みを盛り込んだプランを策定する。

異常な超勤の解消、必要な部署に人員の配置を

 あわせて、プランに示されている「総人件費の削減」についてお聞きします。
京都市当局は先日、財政危機を理由に@職員1000人以上の削減、A職員給与の3年間一律カット、B職員厚生会の事業主負担の廃止を提案し、その後の記者会見で市長は、自らの給与カットを含む管理職の給与カットを表明しました。本市は、これまでも繰り返し職員数の削減おこない、2年間の一律職員給与カットをおこなってきました。しかし市財政危機はまったく打開できず、異常な超勤の実態を生み出す結果となりました。2007年度の時間外勤務時間ワースト10人は、全員年間1300時間以上であり最高は1630時間にもなっています。市長は、職員数の削減による財政効果を強調しますが、これらの時間外勤務に支払われた手当は2007年度で36億円にも及んでいます。
 退職不補充で新規職員採用の抑制を続ければ職場は活力を低下させていきます。そこに、給与カットが加われば、職員のモチベーションは下がる一方ではありませんか。
 今年9月の京都市人事委員会の報告と勧告では、本市の財政は極めて深刻な状況にある、と認めた上で「個々の職員が持てる能力を存分に発揮するためには、地方公務員法に定める職務給の原則を踏まえることはもとより、職員の職務への意欲を喚起し、もって市民サービスの向上に資するという視点に立った、本市にふさわしい給与制度の構築に取り組むことが必要である」と指摘して、職員給与は改定せず現状を維持するよう報告と勧告しているではありませんか。したがって今必要なことは、異常な超勤を常態化させている職場の実態を一刻も早く解消し必要な部署に必要な人員を配置すること、そして人事委員会勧告を遵守し職員の給与カットは回避することです。そのことを強く求めます。いかがですか。

(星川副市長)超勤の縮減は大変重要な課題と認識している。人員配置については、厳しい定員事情の中、必要な配置をおこなっている。ただ、年々増える行政需要との関係で十分超勤縮減につながっていない。抜本的な取り組みをすすめる。真に必要な施策を実施していくためには、給与カットは避けて通れない。必要な協議をすすめている。

■同和行政の完全終結と同和特別扱いの一掃について

自立促進援助金制度の廃止について 

 続いて、本市同和行政の完全終結と同和特別扱いの一掃について党市会議員団の提案をふくめて、市長にお聞きします。
 まず、自立促進援助金制度について伺います。本市会に「奨学金返還条例」案が提出されています。長年の同和特別行政の一つである自立促進援助金制度の終焉を迎えることであり、本会議や予決算特別委員会の市長総括質疑のたびに幾度となく制度の廃止を拒絶する市長や副市長とやり取りしたことを思い起こしています。
 制度を廃止して返還を求める対象についてですが、奨学金の返還期間20年に達していないすべての貸与者を対象にすべきであります。返還を求める人と返還を一律免除する人をつくることは、奨学金貸与者の中に、分断を持ち込むものであり、本来返還能力のある人に請求しないことは、新たな特別扱いをつくることになります。また、返還免除基準の見直しについては、返還者の収入に応じて市民的理解が得られる基準を設定すべきであり、この基準の適用と免除制度の運用にあたっては厳密に運用できるよう、弁護士や税理士など専門家からなる第三者機関を設置するよう求めます。
 そこでお聞きしますが、返還請求を行うにあたって最も大事なことは行政責任を明らかにすることであります。1983年の自立促進援助金制度創設の際に「制度の債務免除に関する規定の運用については、厳正にすべきである」との付帯決議が全会派一致で採択され、わが党市会議員団はこの決議を遵守するよう、その後も強く求めてまいりました。ところが行政は付帯決議を全く無視して、同和奨学金貸与者全員に「入口は貸与、出口は支給」と揶揄されるような、無審査で援助金一律支給というシステムを長年にわたって漫然と継続してきたのです。これに対して、私ども議会は、繰り返し決議をあげて制度の廃止と一律支給の見直しを求めてまいりました。さらに住民監査請求や住民訴訟を経て、司法からも違法として断罪され、市長選挙での大きな争点にもなり、総点検委員会の中間報告をうけてようやく制度廃止が決定されました。市長は9月市会で「反省すべき点はある」と答弁されましたが、まるで他人事のようであります。付帯決議や市会決議、住民訴訟を長年にわたって踏みにじってきた行政の長としてまず市民と議会に謝罪すべきではありませんか。そのうえで奨学金貸与者に援助金一律支給をおしつけてきたことを真摯に反省し、奨学金貸与者と援助金受給者にきちんと謝罪し返還請求を行うべきであります。市長いかがですか。

(市長)総点検委員会より中間報告をいただいた。報告において、適切な時期に見直しができていなかったと厳しい指摘があった。本市として真摯に受け止め、市民と議会のみなさんにお詫びしなければならないと考えている。条例案は中間報告を最大限尊重した。新たな負担をお願いする方々に対しても誠意をもって対応する。

コミュニティセンターのあり方について

 次に、コミュニティセンター(コミセン)のありかたについて伺います。
 まず、コミセン条例において、「人権文化が息づくまちづくりを進めるための市民の交流と地域コミュニティ活動の拠点」とする規定があります。このような施設利用に関わる規定が、一般市民をコミセンから遠ざけ、総点検委員会のまとめにある「特別な施設という印象」を生み出しました。このような規定をいっさい廃止し、文字通りの一般施設としてこそ、市民の共感と理解を得ることができるのではありませんか。第二に、貸館事業や交流事業に関しても同様の位置づけが一般参加の妨げとなり、少数のサークルだけの利用にとどまってきました。この位置づけを廃止して本来の貸館施設にした上で、利用促進のために休日開所を拡大するように求めます。第三に、住民の生活実態やニーズも変わり、コミセンでの相談件数は大きく減少しています。実態として相談事業の役割はすでに終えており、今後は区役所や福祉事務所などでおこない、高齢などにともない移動が困難な方には一般施策を充実させて対応すべきであります。相談事業の廃止にともない、コミセンに配置されている現在の職員は他の部局に配置換えをおこなうよう求めます。第四に、コミセンの見直しと新たな活用の在り方の検討は、市民参加でおこない市民意見を反映すべきであります。以上提案しますが、いかがですか。

(市長)同和問題の解決に向けて大きな役割を果たしてきた。総点検委員会において「特別な施設」との印象を払拭するためその役割をいったん終結させ、見直すべきとまとめられた。最大限尊重し、コミセンは廃止する。2月市会に条例案を提案する。職員は配置しない。体育施設については、新たに休日開所を実施する。他の施設についても平成22年度末までに市民参加による検討を行う。

改良住宅の管理と空き家活用、建て替えについて

 次に、改良住宅の管理と空き家活用、建て替えに関してお聞きします。
 今議会に改良住宅敷地内の駐車場使用料金を一般公営住宅と同じ基準にする条例案が提案されていますが、党市会議員団が一貫して求めてきたものであります。
 その上でお聞きします。入居状況の本格的調査をおこない、入居実態のない部屋、目的外使用の部屋を把握し、法的手続きを含めて毅然と対応するよう求めます。現在ある空き家はただちに一般公募を行いつつ、空き家の活用方法の全面的な見直しをすすめ、公募対象数を増やすこと。そのために浴室の設置など必要な修繕を施し、その仕事は地元業者に優先的に発注し、仕事おこしに充てること。空き家入居の選考は、現在改良住宅に住む者の優先特例は認めず、平等に扱うよう求めます。老朽住宅の全面建て替えは、今後の入居世帯数の推移をみながらいったん凍結し、建て替えの手法も耐震補強やバリアフリー化を対象とし、一般公営住宅の建て替えとの整合性に留意しつつおこなうべきであります。以上を提案します。お答えください。

(都市計画局長)総点検委員会において一定の方向性がでている。入居実態については、調査、指導し必要に応じて法的措置も検討。空き家については、一般公募をすすめているが、今後、中堅所得層、留学生など活用を検討する。建て替えについては、財政状況、人口動向を踏まえ、住宅の長期活用、民間活力の活用など検討する。浴室の設置など困難はあるが、必要な改善工事は検討したい。発注にあたっては適切に対応する。

憲法違反の自衛隊海外派遣と新テロ特別措置法延長について

 質問の最後に、憲法違反の自衛隊海外派遣と新テロ特別措置法延長に関してお聞きします。航空自衛隊トップの田母神俊雄航空幕僚長が、「我が国が侵略国家だったというのは正に濡衣である」と述べ、戦前の中国侵略を全面否定した論文を執筆していたことが明らかになり、更迭されました。防衛省は、退職金を支給し定年退職させ、退職金は自主返納を求めると言いますが、本人は返納を拒否し、いまだ持論に固執するという確信犯であります。
 元空幕長は、集団的自衛権の行使を「違憲」とする政府の憲法解釈に疑問を表明し、今年4月、自衛隊イラク派遣を「違憲」とした名古屋高裁判決に対して、「そんなの関係ねえ」との暴言を口にし、石破茂防衛相(当時)は「国を思う気持ちだ」と擁護しました。現役の自衛官幹部が憲法の尊重擁護の義務に反することは重大であり、戦後の「文民統制」の考えに真っ向から反するものです。罷免は当然のことですが、このような人物を任命し、要職に置いてきた政府、首相、防衛大臣の責任は極めて重大です。
 さて、新テロ特措法によるインド洋での海上自衛隊の補給活動は、米国がはじめた報復戦争への支援であり、海外での武力行使を禁じた憲法九条に真っ向から反するものです。戦争の行き詰まりのなかで、アフガニスタンでは、反政府勢力タリバンとの政治的和解に向けた動きが進んでいます。インド洋派遣へ固執することは、国際社会の変化を全く見ないものであり、海上自衛隊をただちに撤退させるよう強く求めるものです。
 そこでお聞きします。桝本前市長は常々「憲法の平和理念をしっかり守る」と言明されていました。門川市長は、憲法を公然と否定する動きに対してどのようにお考えですか。賛成ですか、反対ですか。明確な答弁をお願いします。以上で、私の第一質問を終わります。

(星川副市長)インド洋での海上自衛隊の補給活動については、わが国が国際社会の平和と安全の確保に資する事を目的におこなう活動と承知している。申すまでもなく、憲法における平和の理念は、人類共通の願いであり、平和を都市の理念とし、世界文化自由都市を標榜する本市としてテロのない平和な社会が実現する事を願う。

第2質問

 未曾有の経済危機の下、京都のものづくりに対する支援策について答弁がありました。重要なことです。しかし、いま直面している経済危機は、小手先の対策や従来型の対策をいくら積み重ねても打開できません。中小企業団体中央会が、地方経済を振興・再生させるために、これまでのいきさつがあったにせよ、初めて市会の全会派によびかけて決起大会を開催し、会長自ら「投機マネーに課税を、消費税はゼロに」訴えられたとおりです。 新たなセーフティネット保証の制度融資の答弁がありました。さらに、紹介した切実な声や中央会の決議をうけとめ、市長が先頭に立って「本部長」にもなる決意で、中小企業支援と市民生活を最優先で守るためにあらゆる手だてを講じるよう強く求めるものです。
 京都未来まちづくりプランに関して、撤回する意思がないと答弁されましたが、社会不安が広がる中での「財政危機」「財源不足」を口実としてさらなる貧困と格差の拡大は許されません。この時期に開催されている保育園関係者と市会議員との懇談会でも「プール制予算が大幅に削減されるのではないか」との不安の声が出されています。プランが発表されればさらに驚きと怒りの声が広がるでしょう。日本共産党京都市会議員団は、今議会での徹底した議論をおこない、くらしと営業を守るために全力をあげる決意を表明いたしまして、私の質問を終わります。



2008年5月市会予算特別委員会での市長総括質問(5月30日)大要
●地方財政は深刻な事態、国に責任と負担を求めるべき

○予算編成の基本。三位一体改革では税源移譲を上回る地方交付税等の削減によって「非常事態がつづく本市財政にとって極めて深刻な事態」となっている。この点では認識は同じだが、その処方箋はどうか。「財政健全化の取り組みを加速させ、全会計を含めた新たな行財政改革のプランの策定に早急に取り組む」としている。「いのちを大切にする」ということと両立しているか。配食サービス弁当代の助成額の減額、緊急通報システム公費負担の廃止。国では後期高齢者医療制度による負担増とあいまって高齢者に冷たい。大阪府でも問題になっているが、職員を減らし、市民サービス施策をどう切るかではなく、国に責任と負担を求めるべきである。

(答弁→門川市長)財源が厳しい中、マニフェストを力強く推進する予算を編成した。高齢者に冷たいというが、とんでもない話。三人目以降の保育料無料化や、幼稚園の授業料のほぼ無料化など、子供からお年寄りまで命を大切に、政策の実現へ力強い予算をつけている。徹底した行財政改革が必要。聖域なき財政改革をしていくのは当然。未来の京都に責任を持つために借金を増やさず、減らしていくのは当然。国に対しても行財政改革を厳しく要求している。われわれが批判するだけであったり、評論家であっては、市民の命は守れない。きっちりとした行政をやっていく。

○国に対して求めていくという点での市長の決意を改めて伺いたい。

(答弁→門川市長)地域主権時代を作っていくためには、財政的な自立が大事。現行行財政制度のもとで、国が地方の実態に即した財政政策をとることは極めて重要。このままいくと地域間格差が広がっていく。機会があるごとに私自身が国に対して要望、要求を続けている。だが、国に要求しているだけでは解決出来ない。市としても努力を重ねていくのは当然。

●「市販本」「報道センター」問題、市長の政治責任は重い

○行政の中立性・公平性にかかわって。京都市教育委員会が門川氏のインタビューを写真入りで掲載した市販本を公費で購入し、市長選挙直前にPTA等に配布していたことは、公費の不正支出およびぐるみ選挙の疑惑が濃厚。同時に日本共産党には配布しないという差別的扱いについて「長年の慣行」だったと弁解。ほんとにひどい話。教育委員会の体質が問われると同時に当時の教育長でもあり今回の当事者である市長の責任が問われている。市長は当然知っていたはずだがどうか。ところが市長は、本会議質問で指摘された疑惑と政治姿勢について答弁しなかった。あらためて市長の責任ある見解の表明と謝罪を求める。

(答弁→門川市長)本会議、委員会等で、教育委員会から責任を持った答弁があり、私から繰り返すことはないと思う。市販本はPHPが3年間の集大成をしたもの。中身は教育委員会の宣伝的なものではない。私のインタビューが載っているのは極めて一部。市民や学校の教職員が学校のために、そして子供のためにと感動的に書かれている本。私はその時は退職していたが、教育委員会が独自の判断で慣行に基づき配布した。公費の不正支出だとは思わない。ただ、配布先については、公平にやれとの指摘があり、教育委員会で改めるべきは改めると答弁されているので、それでいいのではないか。

○過去においても共産党に配布していなかった本が何冊かある。その当時の教育長はあなただ。それを知っていたのか、いなかったのかまず答えよ。知っているなら、「長年の慣行」の責任は部下ではなくあなたにある。それについてキチンと謝罪をしていただきたい。「共産党は現場をよく知っているから配布しなかった」と述べている。だとすれば与党は知っていないから配布したのか。野党である共産党を不当に排除した理由は与党をも傷つけるものであり、議会全体を侮辱したものとして改めて強く抗議する。さらに「長年の慣行」が引き起こした悪癖、報道センター詣でと現金渡し。局別質疑では「通常の異動の中での個人としてのあいさつであり、現金については承知していない」と関与を否定。しかし現場の先生はみんな知っている。特定の個人と企業との特別の関係を「長年の慣行」として許してきた教育委員会の責任と教育長を務めてきた門川氏の責任は重い。

(答弁→門川市長)広報資料を共産党に配っていなかったことが「長年の慣行」であったということだが、これは私の若い頃に聞いた話で不正確だが、共産党の方が「いちいちこのような本はいらない」と言われたので渡さないようになり、そして今回渡さなかったから、お叱りを受けている。これは長年の慣行で、「正す」と教育委員会も言っているので、よりよい方向へ変えていけばいい。それから報道センターのことだが、私自身驚いている。一部の小学校の校長・教頭、とりわけ小学校は明治時代から続いているような様々な良い慣習、悪い慣習がある。直すべきは直す。断固として変えていく。教育委員会がぐるみでやっていたということは一切ない。

○聞いていて情けない。あなたがトップだった時の責任なのに、職員、現場などに責任転嫁ばかり。市長の姿勢が問われている。

●同和特別扱いにこそメスを入れるべき、自立促進援助金は廃止を

○「同和行政終結後の行政のあり方総点検委員会」に関して。市長も認めた「同和行政の負の側面」についてどうメスを入れる決意か。負の側面によって「市民の不信感」がうまれ、その払しょくのために総点検委員会を設置した、と言うが、不信感がうまれた最大の要因は「同和運動団体と行政が一体となってすすめてきた特別扱い」にある。「終結後」も続いた特別扱いが不祥事発覚のたびに明らかになった。ここにメスを入れることこそ「総点検」ではないか。認識は。

(答弁→門川市長)大きな成果だった認識している。東山区、下京区における旧同和校の統合が進むなど他都市に例のないもの。総点検委員会を設置し、行政のあり方全体を総点検するようにお願いしている。結果を行政に反映させたい

○今の答弁は私の求めたものを含んでいると理解する。きちっと委員会の中でやっていただきたい。
○自立促進援助金に関して。総点検委員会内に専門委員会が設置された。「法的検討を加えつつ抜本的見直し」を行うとある。対象や基準にとどまらず、制度の廃止も含めて踏み込んで議論することが確認されている。8月には中間報告をまとめられるので期待したい。その上で市長と行政が主体的に判断して廃止すべき。

(答弁→星川副市長)前提なしで廃止も含めて議論していただく。なお、裁判において支出が不適切と判断されたのは、1次、2次訴訟でいえば9億円の自立促進援助金のうち4〜5%の部分だけ。従って「返還を求める」ということは非常に難しい。今後の検討課題だ。


2008年4月職員不祥事調査特別委員会の市長総括質問(4月17日)大要
●環境局市川元担当部長の不祥事が示した教訓は同和特別扱い

○局別質疑で、抜本改革大綱を作成したにもかかわらず、なぜ不祥事が根絶できないのかを追及してきた。その象徴が環境局の元部長の職場離脱問題。19年でも度々ゴルフ、食事、入浴等で離脱している。地方公務員法第35条の職務専念義務違反が、なぜ可能だったのか、その重大さについて質す。

○本人が担当部長になったのは大綱策定前の18年4月。大綱を策定し検証する立場にありながら自ら違反していた。ここに事態の深刻さがあり市民の信頼を大きく失墜させた。策定した当事者さえ守らない大綱で不祥事はなくせない。本人を担当部長に昇進させた背景と目的には、昔から運動団体幹部の力で押さえてきた手法がある。局質疑でも「地元調整や職場を押さえる指導力を期待した配置」と答弁があった。この事が職場離脱の背景になっている。市長の認識はどうか。

(答弁→門川市長)環境局の部長級を職場離脱で懲戒免職、会計室の課長補佐級職員が職場離脱で停職6カ月の処分。2人は2つの運動団体の元幹部。かつて、現場でのリーダー的職員。クリーンセンター3カ所の所長として歴任、課題の多い職員に指導力発揮した、たたき上げの職員。そこに慢心や職員として古い体質があったのではないか。あらゆるタブーを無くし、抜本改革を実行していく上で大きな教訓としていく事案。

○そういう体質は今さら解った事ではない。18年9月にも環境局でカンパ問題があった。課長級職員に、自ら給与を自主返納しようと奉加帳を持って回ったのが本人。元全解連の幹部も一緒に回り、奉加帳を持って担当部長が回ったことで課長級の職員が拒否できなかった。その経過の上に今回の職場離脱が起きたもの。2年間メスが入らなかった事を深刻に総括すべき。

○本人の勤務動向は組織的に把握されていなかった事が判明。出勤管理は実にいい加減。南部クリーンセンターへの出勤管理は長年の慣行で管理課職員が出勤簿押印を代行していた。局監理監も「本人押印は鉄則、それをさせなかったのが落ち度」と認めた。さらに担当部長としての仕事で南部クリーンセンターを離れた時の行き先や単独でまち美化事務所に指導に行った際の把握を誰もしていない。実質的には「野放し状態」だと指摘せざるを得ない。移動は特別に自家用車の使用を許されていることを指摘すると「この不徹底が服務規律違反を生んだ」と局監理監も認めた。これらの特別扱いが不祥事を生みだしたと認めるか。

(答弁→星川副市長)まさかという思いだ。18年4月に就任した時は力量やリーダーシップを見込んで登用した。背景には特別扱いが基本的にはある。部長級、課長級職員の管理監督は自らを律していくもの。本人に慢心と古い体質があった。ゴミ指定袋導入に大きな力を発揮し、仕事を一段落して緩みもあったと聞いている。今後の管理職登用の教訓にしていく。出勤簿の扱いも正していく。

○さらに、まともに仕事をさせていなかった事も判明。局週間予定表があるが、本人は毎週月曜日の局連絡調整会議と厚生委員会、所長会議くらいしか出席予定がない。月の5日〜7日しか招集されていない。「会議に出ていなくても仕事はしていた」と一昨日答弁があったが、他の局幹部と比較して特別扱いは際立っている。南部クリーンセンター建替えの会議にも出席が予定されていない。局として本人に仕事をさせない事が不祥事をつくっていたという認識があるか。こんな特別扱いの部長は他にいるのか。

(答弁→星川副市長)週間予定表を初めて見た。南部クリーンセンター所長はまち美化事務所、ゴミ有料化、廃プラ施設の導入などがあり兼務させていた。担当部長として特別扱いがあったと言えるかもしれないが、すべての会議に出ることが担当部長の仕事ではない。それをもって特別扱いをしているという事はない。

○前の局監理監は「当然他の部の仕事についても部長として把握しなければならないので会議には出ていた」と答弁した。しかしこの資料では出席予定はいない。これが表に出なければそのままになっていた。局の隠蔽体質といわれてもしかたない。一連の特別扱いの背景には運動団体の幹部という事があるからではないか。
(答弁→門川市長)旧同和地区の就労安定のため優先雇用してきた。歴史的意義があったが長く続き行政に依存する体質を生んだ。研修や服務管理に甘さがあり、過去の負の遺産一掃のため努力している。この職員についてはその通り。しかし、部長級の昇進は運動団体の幹部だからではない。井坂議員は1つの団体のことしか言わないが過去の膿を出し切る。過去の評価でポストに就いていくことは認めていく。今回は一面的評価であった。公務員として倫理観、指導力が求められている。慢心から起きた誤った行動であり大きな教訓にしていく。

○私は一貫して同和行政の終結に関しては、解放同盟と人権連(全解連)、自由同和会に問題があればきちんと指摘している。職務強要事件についても運動団体の幹部であったことが背景にある。同和運動団体幹部への特別扱いの象徴だ。職員がその事を一番よく知っている。メスを入れてしっかりものを言うべき。抜本改革大綱をつくっても組織風土を変えなければ不祥事は根絶できない。

●市会決議と不祥事根絶への市長の認識を問う
 
○大綱策定以降の懲戒処分者、18年度29人、19年度87人、市長就任以降20人。大綱策定にもかかわらずこれだけの処分数は異常。非常事態との認識をしているのか。2月市会での「不祥事の根絶を求める決議」で「一年以内に不祥事を根絶する」選挙公約に責任を果たすよう何回も求めた。68人の議員の思いである。決議をどう受け止め実行するのか。

(答弁→門川市長)異常な事態だ。抜本的に根絶していく。大綱制定以降大きく変わっていることは事実。当時は犯罪問題が多かったが今は中抜けや宿直中の飲酒問題であり性質が変わってきた。問題をオープンにし、厳正に処分するという産みの苦しみを行っている。19年の55件は服喪休暇の不正取得問題である。過去5年間の出勤簿を点検し疑義があれば人権問題ぎりぎりまで調査してきた。看護休暇の取得も見直し、過去の問題を掘り起こし産みの苦しみをしている。

○市民の目線に立てば不祥事に区分はない。産みの苦しみというが昨年、自主報告させて出し切ったと言いながら、3月に新たな都市計画局の服喪休暇が発覚したように、メスが入ったとは言えない。市長はそこにも目をむけておくべき。新たに改正強化された「懲戒処分指針」は市民的には当然の声もあるが、厳罰主義だけで不祥事は根絶できないのがこの2年間の教訓。市長の言う「信賞必罰」も使い方を間違えば、職場と職員のなかに分断が生じ不祥事の隠ぺいになりかねないことも指摘する。

2008年2月予算市会での井坂博文の質問

 3月18日(火)市長総括質疑

●同和行政の完全終結を求める

○自立促進援助金の07年度分執行停止、08年度当初予算に計上しなかったのは、遅きに失したとはいえ一 歩前進。市監査委員勧告を読んだがこれまで踏み込まなかった点が多く書かれてあり、これまでの制度の  総括と支出に対する責任を明らかにしたい。02年の改正要綱付則三項について「返さなくてもいい」との02 年以前の説明との整合性のみを強調して「権利の乱用になる、返還請求権がない」と理事者は答弁してきた 。しかし監査委員の勧告では「受益者の信頼の保護はそれが継続できない事情がある場合には制約を受け るべきである」と判断した。さらに、将来において一律支給が違法となる可能性や返還を求める場合が想定さ れることを貸与者や市会にもきちんと説明しなかったと説明責任の欠落を指摘。この判断と指摘を認めるか。

(答弁→星川副市長)指摘があったことを重く受けてとめている。

○付則三項は錦の御旗ではない。監査委員の判断として「一律返済は著しく合理性を欠くものとは認められな い」としているだけで、逆にいえば「合理性がない」と認めた。また「返還審査していないために連絡先がわか らない」「連絡を取れば人権上の不測の事態を招く」から一律支給にしたとの理事者の言い分に対しても、「  将来に備えて受給者の存在を把握しておくべきであったし、一律支給の公益上の必要性は認められない」と 指摘。結局、合理性もなく公益性もないとの指摘をどう受け止めるか。それでも制度をこれからも継続するの か。

(答弁→星川)地裁、高裁判決を超える部分の判断があった。真摯に受けとめなければならない。しかし、制 度変更にはならない。総点検委員会で広く公開で議論し解決していく。

○国庫返還金に関して。返還金の原資は援助金を迂回した本人返還金があてられ、それを使って国庫に返還 するもの。15〜18年度で2億円、現状では制度が終わるまで8億8千万円必要だ。その中で自主的返還以 外はすべて本市の金が使われていることを文化市民局担当部長が認めたが市長はどうか。

(答弁→星川)国に返還するもので、市が負担すべきお金として処理してきた。

○H16年に基準を設け援助金支給した分は、全額を市の負担で国庫に返還してきた。明確な「新たな市支出 であり、自立促進援助金があるがゆえの負担」であることを認めるか。

(答弁→星川)そのとおりである。

○4年間で2億円支出し、今後の制度が終わるまで8億8千万円必要となる。「本市の厳しい財政状況」のもと でこの負担と支出は市民目線で認められるものではない。「同和行政総点検委員会」による検討と議論で抜 本的な見直しはできるのか。委員会に「丸投げ」して行政の責任をあいまいにしたらダメ。この間の訴訟判決 や監査委員の勧告にもとづく市長の政治決断が最大のカギ。リーダーシップの発揮を求める。奨学金貸与者 全員を再調査し、ゆるい所得基準を見直し、返還能力ある人には返還請求すること。存在しない金を動かす  だけの机上の空論になった制度は廃止するしかない。市長の決意を求める。

(答弁→市長)弁護士、経済界、市民などの経験あるメンバーで、公開性と緻密な議論で答申をしてもらう。

○廃止するのかどうか、市長の決断を聞いた。いつまでに結論を出すのか。

(答弁→市長)援助金はS57年に国制度が支給から貸与に変更されて以降、市が奨学金制度を継続するた  めの措置である。専門家とも議論し、とるべき判断をする。

○一年以内というが早く結論を出し市会への報告を求める。

●職員不祥事の根絶について

○午前中の市長答弁で、「公務員の身分保障は地方公務員法によって厳しく、手続き等を含めて法律的にな っている、身分保障の制度が整いすぎているな、というのが私自身の実感である」と述べられた。公務員は  憲法および地方自治法を順守することが義務づけられている。かつて市長(桝本)が教育基本法を守る義務 はないと発言して撤回したこともある。「法律的になっており」と言いながら「身分保障の制度が整いすぎてい る」との発言は、あたかも地公法を否定するものであり撤回すべき。

(答弁→市長)教育基本法、憲法を順守することは当然。教育基本法改正について国会での意見表明をした  際「問題がない」と発言したことは「賛成」への批判にはあたらない。地公法の「全体の奉仕者」を正しく理   解し判断が求められる。誤解がある。

○一昨年11月の市長答弁であり勘違いしているのではないか。前市長の答弁である。分限免職は全国でも 法律と制度にそって慎重に対応している。制度は身分保障が整いすぎているので処分のスピードのみを強  調するというのは片落ちだ。上下水道局事案に市民の怒りは収まらない。中抜けが日常茶飯事で注意でき  ない、見てみぬ振りの職場風土がいまだに残っている。不祥事に対する認識が甘い、市民感覚と大幅にず  れているのがカンパ問題だ。管理職も応じている。議員団にも通報があった。「新聞報道で『任意のカンパ』  と言われているが実は半強制的だ。所長は○万円も払っている。『出さなければ他の職場へ飛ばすぞ』と言 われて仕方なく払った人も多い。生き地獄だ、何とかして欲しい」という内容だ。処分を発令した管理職がカン パすることは処分を認めていないことに等しい。厳しい対応を求める。

(答弁→星川)理解しがたいことである。不祥事とは無縁ではない。カンパの事案は調査している。強制はな かったのかどうか金額がいくらなのか調査して局から報告する。

●不祥事根絶における幹部職員のあり方について

○市長はまた「過去の積年の膿を出し切るためには、幹部職員の責任のみを追及すると、膿が出し切れない」 と答弁された。どういう意味か。そういう姿勢と認識が長年の膿にフタをして事なかれ主義と一部の職員・団  体への特別扱いを助長してきた。その総括のなさと認識では、1年以内に不祥事根絶などできるはずがない  。

(答弁→市長)1年間で過去のウミを出すために、監督・監督の立場にある人の責任は追及するが問題なの は実行した者。徹底的に実行犯を処分していきたい。

○管理監督者がいてなぜ中抜けや不祥事が発覚しなかったのか。わからなかったのは服務を管理するしくみ をつくらず実効的でないからだ。今回の環境局の幹部職員の中抜けも職場の実態の反映である。職務専念 義務をつくるのはトップ、市長の責任だ。「大綱」をつくったが魂入らず、今回の「中抜け問題」が残ってしまっ た。市長公約は「一年以内に不祥事を根絶する」である。「改革大綱」の機能不全を指摘してきた。市長の足 元が崩れてきている音が聞こえてこないか。議員団の告発電話に内部告発、市民通報(職務専念義務違反 、覚醒剤、副業行為など)がいっぱい届いている。市長の断固たる厳しい調査と対応を求める。

(答弁→市長)全庁体制で取り組んできたこと、公益通報制度でウミは出てきている。「中抜け」問題は管理  監督の立場から厳しい処分を行う。

 3月12日(水)産業観光局

●食の安全確保に果たすべき行政の役割について

○「景気などに関する全国面接世論調査」の結果がでた。外国産食品の安全に関して行政に望む事は「監視 の強化」(24%)、「原産国表示」(11%)、「国民への情報公開」(8%)である。「国内の農業を見直し国産  の食材を増やすべき」が45%にものぼる。日本の食料自給率39%について「上げた方がよい」(83%)、「  その為に何をすべきか」に対して、「輸入に頼る農産物の生産量を国内で増やす」(29%)、「農業振興に公 費支援を増やす」(25%)、「学校給食などで地域の食材を積極的に活用する」(10%)と意識が高い。この  意見をどう受け止めるのか。産業観光局に対する応援のメッセージである。
 教育委員会質疑で「中国製品より小麦高騰のほうが心配」という議論があった。門川マニフェストにある「地  産地消(知産知消)」の具体化はどうか。@教育委員会や保健福祉局との協議と連携を図り給食に京野菜の 活用を増やすA府内産米・小麦の扱いを増やし、生産者に対する価格保証と激励をするB学びの中に体験 、実習、講義など将来の担い手づくりを強めること。現状と課題はどうか。

(答弁→松下農林振興室長)教育委員会と保健福祉局との連携はそのとおり。農家価格保障はWTOの問  題があるが出来る限り作っていきたい。都市農業支援事業で学校と連携して味覚を味わう事業に取り組んで おり、広げていく。

○大宮小学校で近くの農家を講師に野菜の育て方などを教える授業が行われている。産観局と教育委員会  が協力し、「市民と耕す農業支援事業」を3校だけでなくさらなる拡充を求める。

(答弁→松下)地産地消の効果がある。取り組みを強化する。

●伝統和装産業の育成と支援の抜本的強化を

○11月決算委員会で提案した「歩いて、見て、体験して、買い物する西陣」について検討していただいたか。「 京もの街なか博物館」の具体化と進捗はどうか。

(答弁→西川商工部長)工房を公開して活性化に取り組んでいる。北野商店街、西陣千本商店街では伝統 と観光でまちおこしに取り組もうと「モデル」になっている。商業も産業おこしの視点が大事。

 3月11日(火)総務局

●「抜本改革大綱」改革策の進捗と実態について

○公益通報等による通報は、18年度33件、19年度(2月途中)129件だが評価はどうか。

(答弁→田中人事部長)統計の取り方に違いがある。市長への手紙はこれまでカウントしなかったが、今回  は内容が該当していればカウントした。

○意識改革もあろうが、現場で改革大綱の改革案が徹底されていない実態を示している。通報の中で「職務  専念義務違反の疑い」12件の内容と特徴はどうか。

(答弁→田中)中抜け、私語やたばこなどで仕事に専念しないこと。

○その中抜け通報のなかで、過日の上下水道局で懲戒処分した事例は含まれているのか。

(答弁→明石服務監)含まれていた。

○その件が“ボイス”で報道された。局の報告によれば、昨年12月12日に「市長への手紙」で中抜け、宿直  抜けの通報があり調査していた。その際にどういう指導をしたか。

(答弁→明石)監察チームが抜き打ち調査し、中抜けはなかったと報告している。

○簡単に調査して否定され口頭注意のみだ。上下水道局の調査に甘さがあったのではないか。

(答弁→明石)懲戒免職した職員は抜き打ち調査のあり方が不十分だった。事実調査に甘さがあった。

○問題職員は、なぜ過去に問題になっていなかったのか。口頭注意で終わったのはなぜか。採用形態は何  か。

(答弁→明石)選考採用である。

○桝本前市長は選考採用が不祥事の背景にあると認めたのに、現場は関係ないと認めない。しかし依然とし て同和運動団体にものが言えないような特別扱いがある。関係者の聞き取りや証言などから「以前から再三 注意しても言うことを聞かない」という実態があった。「大綱」にある「服務監察体制の強化」や「人事管理上  課題のある職員の抽出と指導」がまったく生かされていない。だから大綱というシステムをつくっても魂が入っ ていないと指摘している。

(答弁→明石)課題ある職員はリストアップになかった。休暇、多重債務など問題ある職員や服務規律違反  の把握は任命権者がしている。上下水道局ではこの2人に課題があるという把握はなかった。市民の通報  で服務監察が入り口頭で指導した。同和の特別扱いはなかった。

○交替勤務の職場とはいえ「大綱」の「マイカー駐車の原則禁止とマイカー通勤の自粛」(19年4月実施)は徹 底されていなかったのか。しかも来客用より職員用が事務所の近くにあることを知っていたか。

(答弁→明石)市民ウオッチャーからの指摘で調査し知っていた。上下水道局に改善を求めている。

○免職した職員に職場で退職金代わりのカンパを集めていたという情報が入ってきた。事実ならとんでもない こと。調査して報告を求める。

(答弁→明石)聞いていない。統括責任者として調査する。

○大阪では中抜けを部長や課長までやっていた。他山の石として京都市においても部長級や課長級にないか 直ちに調査を求める。

(答弁→明石)2月29日に服務監察会議をした。通報などあれば今週目途に厳しく対応する。

○昨年秋の錯誤による服喪休暇取得の自主申告を受けた際に上下水道局はゼロだった。この間の経過から 見れば、そのこともかなり疑わしい。経過を明らかにさせて再調査すべき。強く求める。

(答弁→明石)服喪休暇の調査は終了しているので抜きうち的に調査する。

○その上に立って、門川マニフェストには「一年以内に不祥事を根絶する」とあるが、不祥事の根絶とはどうい う事態を指しているのか、そしていつまでに達成するのか。

(答弁→明石)公務外非行はつかみきれない。公務内非行、服務規律違反を許さない組織風土の構築が「根 絶」ととらえ、宣言などはすべきものでないと考える。

○そのとおりだ。桝本市長も終息宣言をしなかった。全庁あげて組織風土の確立をすることだ。

 3月10日(月)文化市民局

●自立促進援助金をめぐる判決と監査委勧告で、市の言い分は破たんしている

○援助金の07年度分執行停止、08年度当初予算に計上せず。遅きに失したとはいえ一歩前進と評価したい 。しかし、これまでの制度の総括と支出に対する責任を明らかにする必要がある。第3次訴訟の地裁判決が 1月29日に出て、市監査委員会の勧告が2月15日に出された。その後初めての委員会である。判決と監査 委員会勧告で指摘された以下の3点についてどう受けとめるのか。@無審査で全員に漫然と援助金を支給し 続けたことが行政の裁量権を逸脱して違法A遅くとも国の特別法が失効した02年度に審査をおこない基準 をつくるべきだったB02年3月策定の審査基準が緩やかで根拠が薄弱、合理的な基準の設定が必要。

(→答弁・淀野市民生活部人権文化推進担当部長)基準については、損害賠償額の算定にも用いられて おり、すべてが不合理とはされていないが、総点検委員会で、基準のあり方等を検討する。法的、市民的感 覚に基づいて検討する。

○監査委員会の勧告の中で注目すべき指摘がある。これまでの市の言い分が破たんした。02年の要綱改正 にともなう、01年度以前の奨学金への援助金を一律支給するとした付則三項制定の際に、「貸与当時の説 明との整合性」「受益者の信頼の保護」を理由としていたこと、つまり理事者が「返さなくていいから借りてくれ 」と説明し、また「返さなくていいから、しっかり進学し就職して自立してくれればよい」と説明してきたから返還 を求められないという理由について、「それが継続できない事情がある場合には制約を受けるべきである」と 勧告している。これをどう受け止めるのか。

(→答弁・淀野)これまで行政として、返還の必要性がないといってきたのに返還を求めることが、権利の乱  用にならないか、返還請求権が存在するのかどうか、法的に検討する。控訴しており、今後裁判のなかで判 断される。

○裁判は係争中だが、監査委員の勧告でも指摘されていることは重大である。返還を求める場合も想定され  ていたにもかかわらず、「返さなくていいと言ってきたから」としか貸与者にも市会にも説明していなかったこと が指摘されている。

(→答弁・淀野)当時、説明不足だった。検討していきたい。

○つぎに、「審査していないために連絡先がわからない」「連絡を取れば人権上の不測の事態を招く」から一律 支給にしたとの理事者の説明にたいし、将来に備えて受給者の存在を把握しておくべきであったし、一律支  給の公益上の必要性は認められない、と指摘されている。これをどう受け止めるのか。

(→答弁・淀野)追跡調査の結果、7割が地区外への移転者であった。子どもに内緒で親に払ったというケー スも把握していたので、人権上の配慮・注意が必要と考えていた。返還請求権の有無など、法的に検証した い。

●奨学金貸与者全員を対象に、能力ある者に返還を請求し、援助金制度は廃止を

○監査委員の勧告では、「援助金の支出による新たな金銭負担を伴わない」との理事者の説明について、「実 質的な意義を見いだせない」としている。つまり「新たな金銭負担をともなわない」というのは、債権の消滅の みを意味するものであって、国庫返還金という市負担はなくならないということだ。国庫返還金は、15〜18  年度決算額は約2億円。援助金を今後も一律支給した場合の見込み額は。

(→答弁・淀野)8億8千万円。ただし、国庫返還金は、自立支援援助金だけを基準に算定するのではなく、  奨学金自主返納分も含めておこなう。

○自主返納分も含めるというが、07年度分でも13%だけだ。それ以外は自立促進援助金による行政の肩代 わり。このことが著しく合理性を欠くとされているのだ。いつまで実際の金の動きがないものを計算に支払うと いう机上の空論をおこなうのか。支給停止と予算計上しないのであれば、結論は奨学金貸与者全員を対象  に、能力のある者に返還請求し、援助金制度を廃止すべきだ。また「同和行政総点検委員会」で法的な検討 、透明性の高い議論、抜本的な見直しというが、「丸投げ」して行政の関与はあいまいにしたらダメ。局として 主体性をもって議論に加わるべきだ。

(→答弁・山岸文化市民局長)監査委員からの勧告は重く受け止めている。なお「新たな負担をともなわな  い」という議論は、国庫返還金とは分けて議論してきたので問題ないと認識している。


06年11月市会決算委員会 井坂博文の質問

12月6日(水)市長総括質疑

同和行政は完全に終結を

●最初に、先ほどの倉林議員への答弁で市長は「市の同和行政は市立浴場以外は廃止する」と言ったが間違いないか。
答弁→桝本市長)間違いない。ただし、奨学金は18年度で完了したが、自立促進援助金はなお続く。しかしこれは新しい援助制度ではない。過去の整理だ。
●その認識が重大な間違いだ。同和奨学金は一般施策ではない。その返済を免除するためのものが自立促進援助金。18年度で同和奨学金は終わるがそこから20年間、本来返済されなければならない47億8千万円を一律免除するもの。明確な同和施策だ。一律返済免除は司法からも断罪されているものを京都市は継続しようと宣言している。先ほどの決意と違うがどうか。
(答弁→星川副市長)自立促進援助金は後始末、事務上の整理をしているものという理解をしている。給付を伴う新たな施策という理解はしていない。
●新たな施策とは言っていない。本来返還を求めなければならない作業をサボタージュしてきたもの。それを継続しようというもの。いくら同和特別施策は終わったと強弁しても説得力はない。指摘しておく。

京都市の財政問題について

●市民税増収の背景。個人分の増収36億円のうち配偶者特別控除廃止による影響額が19億円。18年度は定率減税縮小、各種控除廃止による影響額見込みは41億円とさらに「増収」拡大の見込み。一方で法人分の増収80億円、「法人税割調停額」は対前年度76億円増額、全体の6.7%の資本金10億円以上法人が66億円増額、逆に82%を占める5千万円以下の法人は5億円の増額、一法人あたり400万円。このように市民税増収の背景には、負担に応えられない市民生活の現実、経済格差が表れていると見るべきだが、そういう認識はあるか。
(答弁→毛利副市長)法人市民税の増収は一部大法人の業績が好調だったこと、個人市民税は税制改正の影響もあるが雇用情勢の改善に伴う納税義務者数の増加等のためと客観的に見ている。加えて本市の努力による市税徴収率の向上による増収効果、市民の納税に対する理解があってできた。
●市民生活の実態や企業の実態を見ずに市民税が増収したという認識だけではいけないという指摘をしている。今後に反映させるべき。
●「骨太方針2006」は国の歳出削減先にありき、財務部長は「地方も反発している」と答弁。国の財源不足を地方に押し付け、ますます地方交付税が削減される。その一方で財界は史上最高の利益をあげる大企業の法人税減税をさらに拡大するよう要望。先に示したように担税能力があるところが応分の負担をすべき。国と地方自治体が支援すべきは中小企業である。「骨太方針2006」と新しい三位一体改革にきっぱりと反対すべき
(答弁→毛利副市長)本市の税収構造は脆弱。三位一体改革や地方交付税改革の影響は大きい。注視するとともに必要に応じて国に強く意見を申し上げている。ただ、はじめて3兆円規模の税源委譲が実現したことは第一歩としては評価できると考えている。

いじめ、教育改革について

●本会議質問で30人学級の実現を求めた。タイムラグがあったが本日、「中学3年生で30人学級を実施する」との市長の答弁があった。なぜ中学3年生なのかという声もある。一歩前進で歓迎したいが、市長公約は07年度での30人学級の実施である。一刻も早く全部の学年で30人学級に移行するように求めておく○いじめの件数について、文科省の三つの定義による件数把握に疑問があり、「子どもがいじめを受けたと感じれば、いじめとみなす」べきと求めた。文科省もこの定義の見直しを検討している。本市も再調査し今後の実態把握に生かすべき、どうか。(答弁→上原副市長)いじめの件数は概ね横ばい傾向にある。調査は特に承知していない。
●教育委員会は文科省のいじめの定義の見直しにそってきちんとやると言っているので、副市長も認識してやるべき。

●次に教育施設整備の問題。市長マニフェストでは「教育と福祉は後退させない」と言い、教育長は「格差や一部の特別扱いもない、勝ち組・負け組をつくらない京都の教育改革」と言う。ところが経済格差の結果から教育費負担による教育格差がある。就学援助を前年度まで受けていた家庭が、基準が引き下げられて申請しなかった人数が951人もある。野外学習や修学旅行の費用が出せない、部活動においてユニホームや遠征・合宿費用負担が出せない、つらい思いをする子どもがいる。学力日本一を誇る御所南小学校、学びの充実ルームで無償の補習学習をする下京中学校、京大進学トップを誇る堀川高校、この一方でこういう実態がある。これに市長は胸が痛まないのか。
(答弁→桝本市長)京都の教育改革は全国が注視する大きな成果をあげている。保護者の経済力によって子どもたちの学力などが規定されることがあってはならないと思っている。かつて京都は、一部有名私学に行かなければ望む大学に行けないという実態があった。そういう階層社会をつくっていたのでは日本の将来は危ういというところから公立高校改革を断行した。
●学力がつき、進学率があがることはよいことだが、格差を残しながらではダメだ。もう一点指摘する。学校の消防用施設について、火災報知器、消火栓ボックス、防火シャッターの未整備が312件もあると消防局から指摘。避難訓練をしていない学校もあった。新設校は全館冷暖房、エレベーター設置。一方で子どもの命に関わる施設整備がこんなに遅れている。ただちに予算措置をおこない改善を求める。
(答弁→上原副市長)改善しなければならない。ただ財政的な制約があるのも事実。優先順位をつけながら教育委員会の判断ですすめていくことがら。必要性は十分認識している。
●施設整備は市長部局の責任。しっかり予算措置をして教育委員会を後押しすべき。教師と子どもによるトイレ清掃の問題も重大。業者委託をなくして安易に子どもに押し付ける。これを教育改革というのはいかがなものか。指摘しておく。
●私の本会議質問に対して教育長は「基本法改定に反対する考えはない」と発言した。局別質疑では「行政の立場としての発言である」と認めた。教育公務員として現行教育基本法を遵守することは当然の立場ではないのか。市長はこういう発言を認めるのか、そして是とするのか明確にせよ。
(答弁→桝本市長)教育長の発言は誤っているとは思わない。
●教育長の発言を擁護するのは問題である。教育公務員が教育基本法を守らないという宣言を是とするような政治姿勢でいいのか。
(答弁→桝本市長)一般職であろうと特別職であろうと、公務員は憲法を遵守する義務がある。しかし、教育基本法を遵守する義務というのは遺憾ながらない。教育長が意見を求められた場合、見解を表明するというのは決して誤ったことではない。
●市長の認識と発言は重大。全国の教育長の中に、明確に教育基本法の改正をやれと言っている人はいない。教育基本法を守らないという発言とそれを擁護する市長の態度についてはひきつづき追及し是正を求めていきたい。

※全員の質問が終わったのち、委員会の最後に市長が発言を求め、次のとおり発言を訂正した。(桝本市長)井坂議員の質問に対する答弁で、公務員が教育基本法の遵守義務がないかのように受け取られる発言を行ったのは舌足らずであった。公務員は現行法遵守の義務がある。

12月1日(金)教育委員会

京都の教育改革について…本会議質問での質問と答弁を受けてあらためて質疑する

●いじめの件数について、文科省の三つの定義による件数の報告があった。この定義に疑問があると指摘したが、松本市は独自の基準で調査し47件のいじめがあったが、そのうち文科省の基準に当てはまるものは2件しかなかった。その基準は「その児童がいじめを受けたと感じれば、いじめと見なす」というもの。一方、文科省の定義では相当深刻なケースでもあてはまらず、学校側がいじめの実態を隠蔽するのにも利用される場合も指摘されている。この観点で再調査すべき。
(答弁→生田企画監)あらかじめ線引きして指導していない。文科省は把握の仕方を検討しておりその指示に従い報告する。
●全国いっせい学力テストについて、本会議の答弁では学力調査にすりかえて「学力実態を把握し、指導改善に生かすために有意義」とあった。なぜ子どもの学力実態を調査するのにいっせい学力テストなのか。本市の悉皆学力調査では実態を把握できないのか。
(答弁→砂田指導部長)国が全国規模で行うものであり積極的に参加したい。全国と比較し、各学校でも活用していく。
●しかし、教育委員会は「京都の教育改革」と言い「地域の子は地域で育てる」と言ってるではないか。全国となぜ比べるのか。
(答弁→砂田)結果を指導に活かすものだから問題ない。
●高知県でも学力テストが行われていた。京都の悉皆調査も否定するものではない。しかし東京のある区では、遠足や林間学校、音楽鑑賞が削られて学力テストのための補充事業に当てられている。国会で党委員が「こんな事態が全国に広がるのを好ましいと考えているのか」と正すと、総理も「遠足や林間学校は楽しい思い出にもなる。テストの補習のために中止されるのはよくない」と答弁している。東京のような事態が起きないと言い切れるか。
(答弁→砂田)事前学習が行われないものと信じている。
●過去に、全国で頻繁に事前学習が行われ競争をあおったために、学力テストが中止になった歴史がある。あらためていっせい学力テストへの参加の中止を求める。
●塔南高校の世界史未履修問題、学校と校長先生の責任は当然だが、教育委員会は知らなかったのか。カリキュラムの窓口は学校指導課であり、おかしいと思わなかったのか。わかって見逃していたのか。
(答弁→生田)93名の未履修。指導計画はヒヤリングを行い承認するが、申請とは違っていた。他県で発覚し調査をして知った。
●人事交流も行われていたのにメスを入れなかった文科省の責任は重大。校長の責任だけにすべきでない。未履修だったのは世界史より地理Bが受験に有利だったからだ。学習指導要領を侵してまでも操作をして受験シフトに走る背景に何があるのか。ここに「教育改革」の名による競争原理がある。基本法第一条「教育の目標としての人格の完成」と無縁の数値化された目標設定があるのではないか。
(答弁→生田)一切ない。
●今年4月の学校指導課の報告文書がある。「18年度の大学入試の結果報告」では堀川、西京、紫野などの合格者の実績であおっているではないか。こういう数字をあげることが本会議答弁の「先進的取り組みを進め、成果を全ての学校にいかす」「勝ち組、負け組はつくらない教育改革」と言えるのか。
(答弁→生田)大学進学は一つの例。工業高校の100l就職など具体的事例をあげているだけ。数値目標をものさしにしていない。

旧同和地域の学習施設(学習センター)に関して

●本年度で学習施設での補習学習は廃止と聞いた。今後の施設のあり方はどうなるのか。
(答弁→高桑次長)学習施設は一般施策として広く使っている。今後は各学校で補習できるとりくみを検討している。
●一般施策と言いながら、同和対策の一環で補習授業してきた。党議員団はセンター学習はやめるべきと求めてきた。廃止は当然のこと。ところが今度は学校にもどして補習をするのか。下京中学にできる7時までの補習「学びの充実ルーム」はそのためなのか。
(答弁→高桑)1人ひとりの学習を保障していくために、学校でとりくむのは力強い。それぞれの学校で、地域の実態を踏まえた取り組みの工夫をしていく。
●その受け皿はだれがやるのか。新たに教員の加配か。校長にまかせて現場にさらなる超過勤務を課すのか。学習センターにはクラブ活動を終えてからも教員が行っている。特別対策の補習は学校に戻すのではなくきっぱりと廃止するよう求める。

教育基本法改定案に対する教育長の態度について

●本会議でも、本日の質疑でも、教育長は教育基本法改定に反対する気はないと発言された。基本法が改定されていないもとでは、教育公務員としては法を遵守するのが当然ではないのか。教育長としての発言か、教育再生会議の委員としての発言か、どちらか。
(答弁→門川教育長)行政の立場での発言だ。衆議院特別委員会での私の発言がすべて。
●本会議で憲法9条の問題で質問した際に市長は「日本国憲法の平和理念は人類普遍の理念」と答弁したのは当然。教育基本法は国会で審議途中という経過もあり、全国多くの教育長や関係者は明確な立場を表明していない。門川教育長1人が教育基本法改定に賛成を表明するのは重大である。

11月30日(木)文化市民局                                                             
部落解放センター用地とみかげ会館用地に関する対応

●自民党議員の質疑に対する答弁で、部落解放センターおよびみかげ会館用地の無償貸与に関して、28日、29日で両法人と契約が完了し有償貸与とし、9月まで遡及し賃料をとることになった。ただし、公益性から一部免除とする(解放センター20%、みかげ会館15%)。従って、年間賃料は解放センターが636万円、みかげが283万円、今年度分はその12分の7。解放同盟は買い取りの話もあったが断念したとのこと。部落解放センターとみかげ会館両用地が施設設立以降無償で貸与されていた問題について、この春、特別対応の一環だと指摘し、是正を求めてきたが、理事者は特別扱いとは認めなかった。その後、市長も採用において特別扱いがあったと発言したが、認識はどう発展したのか。あらためてこういう事態が発生した総括と教訓を明らかにせよ
(答弁→西川人権文化推進担当部長)両財団は、昭和56年、文化厚生会館問題解決のために、府・市との四者で覚え書きを交わした。運動団体用地の確保について、府・市が仲介、斡旋を行うことに、当時は社会的にも理解が得られた。公益性がないとは思っていないが、市会決議や議員の指摘を受け、続けることは市民的理解が得られない。特別な対応をとるべきではなく、今後は適正に対応していく。
●市民的理解が得られないような団体に対して、30年来、公益性の名の下に特別扱いがあったことを認めた。しっかりと総括し、今後の行政に生かすよう強く求める。
●固定資産税に関してもきちんと請求するよう団体、法人に働きかけるよう求める。
(答弁→西川担当部長)貸付会場や会議室については5年間遡及して請求することになったと聞いている。税の分野は理財局の管轄だが、理財局との接点、仲介役となって調査も行い、社会情勢の変化にともない市民的理解が得られるよう、税についても対応するよう指導してきた。

コミセンの活用と今後のあり方

●17年度から一部業務のNPO法人への委託を開始し、現在五地域で委託事業を実施。直営と比較して事業内容はどう変わったのか。
(答弁→西川担当部長)NPOが独自性を発揮し、新たな事業展開をするまでには至っていない。「あかしやふれあいネットワーク」が、お年寄りの見守り、声かけを行っているのが新しい点。主体性を活かし、地域のニーズに合わせてユニークな事業をやっていけるよう指導していく。新しい芽が出てくることを期待している。
●将来的には全施設での指定管理者制度による包括的な事業運営を目指す、とあるが小学校区域のNPO法人に相談業務ふくめて委託が可能なのか。また、その場合でも現在の貸館使用申し込みの格差を温存するのか。
(答弁→西川担当部長)NPO法人への委託はスタートを切ったところで、従来の直営業務をこなしているところ。マンパワーの強化が必要。貸館使用申し込みの格差は課題であり、早急に見直していく必要がある。地域との垣根を取り払い、交流の促進を行うためにも、改善を図っていく。
●貸館使用申し込みの格差は、市民的に大きな批判を受けている問題であり、ただちに改善を求める。
●改良住宅内の駐車場問題、住宅サイドで原則利用料徴収と引き上げが実施、検討されている。利用料の徴収業務は今後どうなるのか。公金管理の問題もあり、管理委員会でできないところはコミセンが請け負うのか、専任管理人が担当するのか。滞納者等への対応はどうするのか。
(答弁→西川担当部長)地元のみなさんの自主的管理・運営が基本。管理運営委員会や自治会が徴収し、市に納入してもらう。コミセンが行うのは本来の流れではないが、各種団体との関わりで、全く無関係ではなく手伝える範囲で、住宅室とも協議し公金管理における問題が起きないシステムを構築していく。
●教育委員会所管の学習センターが、今年度で廃止されるとのこと。特別対応が廃止されるのは当然のこと。補習がなくなれば社会教育的活用になる。その後の施設をどう活用されるのか、その方向性は。
(答弁→西川担当部長)教育委員会が今後どういう事業を展開するか、正式には聞いていない。一般的にはコミセン付属施設となる。教育委員会と協議していく。
●市民の公益性を考えた利用法を検討していただきたい。


11月29日(水)産業観光局&n